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Ave Maria

HOLST, Gustav (arr. SOKABE, Kiyonori)グスタフ・ホルスト(arr. 曽我部清典
イギリスの作曲家グスタフ・ホルストは、管弦楽のための組曲『惑星』の作者として、日本ではつとに有名ですが、その他にも、多くの吹奏楽作品や合唱のための作品を残しています。このアヴェマリアは、その副題が示すように、彼の母親の思い出として、彼が26歳(1900年)の時に、女声合唱のために作曲されました。それを、トランペット8重奏に移植したものです。

Sonnerie et Marche de Cocagne

SATIE, Erik (arr. SOKABE, Kiyonori)エリック・サティ(arr. 曽我部清典
サティの作ったトランペットのファンファーレ2曲です。「猿の王様」は原題がSonnerieとあるので時計のアラーム音の代わり、「コカイン」はオーケストラ作品の中の一部で「マーチ」となっています。

Rainfall Shuffle for 3 percussionists

YAMAMOTO, Jun山本準
The beginning of the music is an invitation to the labyrinth by vibraphone and marimba’s tremolo. Then, with count by the drum player, the drum’s shuffle rhythm dominates. The main theme appears and transforms while being repeated. This part is shortened and repeated after a brief interlude. The basic rhythm of the latter half is presented in the new tempo by the triangle and getting tense. After a canon by three players on xylophone, vibraphone and marimba, music flows into finale. "Rainfall Shuffle" is a fictious card shuffle which does not exist in reality. This piece has been premiered by Player 1 Yoshiko Kanda, Player 2 Tamao Inano, Player 3 Hitomi Nagano on February 7, 2020, at Tokyo Opera City Ricital Hall, Tokyo, Japan.
曲の冒頭はヴィブラフォンとマリンバのトレモロによる迷宮へのいざないである。カウントとともにドラムスによるシャッフルのリズムが全体を支配する。主要テーマが現れ、繰り返されながら変形する。間奏を挟んでこの部分は短縮して繰り返され、トライアングルの新しいテンポに乗って後半の基本リズムが示されて緊迫していく。シロフォン、ヴィブラフォン、マリンバのカノンを経てフィナーレに至る。曲名のRainfall Shuffleは架空のトランプの切り方の名称である。本作品はPlayer 1 神田佳子 Player 2 稲野珠緒 Player 3 永野仁美により、2020年2月7日東京オペラシティリサイタルホールにて初演された。

Vermilion Winds (Piano, Vln, Cello)

YAMAMOTO, Jun山本準
The piece is one of the series of contemporary-style compositions starting with piano solo, which had been continually written since 2000. This particular trio had been completed in 2007, but unfortunately, there was no chance to be staged. It is great pleasure of the composer that this music has been premiered as one of the openly called-for-work for “Koshi no Kaze”. The piece has been significantly modified for this premiere. The motivation for composition is to incorporate various elements of “dance” in the world into piano trio, which is a typical chamber music style of the Western classical music as well as string quartets. The beginning and the ending form a “frame” for the entire work. In-between four dynamic styles, one static style, and parts rooted in the Western classical music. The title was borrowed from a novelette by a British sci-fi author, J. G. Ballard, "Vermilion Sands" and "Koshi no Kaze" which gave the opportunity of the premiere. This piece has premiered at Koshi no Kaze vol.8 concert on November 10, 2019, in Niigata, by 3 distinguished artists, Ai Shohji (vn), Yohko Shibuya (vc), and Tomoko Ishii (pf).
2000年頃から発表の当てもなく作曲したピアノ独奏から始まる一連の「現代的書法」(といってもすでに時代遅れだろうと思うが)による作品のシリーズの中の一曲で、2007年に一応の完成を見たが、残念ながら演奏される機会には恵まれなかった。この度「越の風」の公募作品として初演されたことは作曲者としては望外の喜びである。初演にあたっては大幅に加筆修正を施した。弦楽四重奏とならび西洋古典音楽の典型的室内楽編成であるピアノ三重奏に世界の様々な「踊り」の要素を詰め込んでみたいというのが作曲の動機である。前奏とコーダが対応して全曲の「額縁」をなし、この間に4つの動的様式と1つの静的様式、さらに西洋古典音楽に根ざす部分が織り込まれている。タイトルは「銀朱」を英国のSF作家J. G. バラードの作品タイトル“Vermilion Sands”から、「風」を演奏の機会を与えていただいた「越の風」から拝借した。本作品は2019年11月10日越の風vol.8 にて、ヴァイオリン 庄司愛、チェロ 渋谷陽子、ピアノ 石井朋子の三氏(トリオ・ベルガルモ)により初演された。

MARCHE MILITAIRE

SCHUBERT, Franz (arr. SOKABE, Kiyonori)フランツ・シューベルト(arr. 曽我部清典
シューベルトのピアノ連弾曲3つの軍隊行進曲(D733 op.51)から最も有名な第1番をブラストリオにアレンジしました。キーも、ブラストリオ用にニ長調からヘ長調にしてあります。トランペットはinCとinBbの譜面を用意しました。

See,the conqu'ring hero comes!

HANDEL,Georg Friedrich (arr. SOKABE, Kiyonori)ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(arr. 曽我部清典
ヘンデルの「見よ、勇者は帰りぬ」(得賞歌)のブラストリオバージョンです。トランペットはC管かB管で、ホルンはアルトホルンやトランペットでも代用できるように、パート譜をつけました。

Andante Favoli

BEETHOVEN, Ludwig van (arr. SOKABE, Kiyonori)ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(arr. 曽我部清典
ベートーベンのピアノ曲「アンダンテ・ファヴォリ」を、トランペット・ホルン・トロンボーンの金管トリオに編曲しました。金管にはベートーベンの時代の作品がない中で、ベートーベンの時代の音楽を学ぶことができます。コルネット・アルトホルン・ユーフォニアムのブリティッシュブラストリオで演奏するのも素敵だと思います。

Arioso (Sinfonia from Cantata 156)

BACH, Johann Sebastian (arr. SOKABE, Kiyonori)ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(arr. 曽我部清典
バッハのカンタータ156番よりシンフォニア。アリオーソという名前でも知られている美しい作品です。金管トリオの編成ですが、トランペットのソロ曲として編曲しました。より歌いやすくするためにin Esのパート譜も添えました。

Exaudi me Domine

LASSO, Orlando di (arr. SOKABE, Kiyonori)オルランド・ディ・ラッソ(arr. 曽我部清典
オルランド・ディ・ラッソの「お聴き下さい、主よ」を、金管トリオのために編曲しました。ポリフォニー音楽を体験して下さい。

Adoramus te Christe

Anonymous (arr. SOKABE, Kiyonori)作者不詳(arr. 曽我部清典
Adoramus te Christe(キリストよ、あなたを崇めます)という作品は数多く存在しますが、作者不詳のこの曲は、他の作品と違い、厳かながら、楽しげな舞曲風になっています。数少ない金管トリオのレパートリーとしていかがでしょうか?トロンボーンパートは、ユーフォニアムでも演奏可能です。

60 Duets vol.3 by Arban (41~60)-Bass clef

Various Composers (arr. ARBAN, Joseph Jean-Baptiste Laurent)様々な作曲家(arr. ジョセフ・ジャンバティスト・ローラン・アルバン
アーバン監修によるデュエット第2集低音楽器版です。(全音楽譜からのアーバンがリニューアルした際に割愛されたものと同じではなく、アーバン自身が作成したものです。ユーフォニアムやトロンボーン、チューバだけでなく、木管楽器でもどうぞ。

De Vulkanen (The Volcanos) (Trp. Pf. Version)

YAMAMOTO, Jun山本準
This piece had been composed originally for Trumpet and Pipe Organ. This is the version arranged for Trumpet and Piano by the composer. The arrangement revealed a different aspect of the composition. This version has been premiered on August 20, 2019, by Kiyonori Sokabe (Trp.) and Akane Kidawara (Pf.) in Ehime, Japan.
本作品はもともとパイプオルガンとトランペットの豊かな響きを最大限引き出したいという意図の下に作曲された。 ここでご紹介するのは、オルガンパートをピアノに置き換えたバージョンである。初演はトランペットはオルガン版の初演者でもある曾我部清典、ピアノは木俵茜、2019年8月20日、愛媛県四国中央市のPiano Bar Pierroで行われた。 曲は変ホ音のペダルから始まる序奏に続き、ピアノのアルペジオにのってトランペットとピアノの低音部のオクターブによる上行する旋律を経て、ピアノの明確な嬰へ音上の長三和音に到達する。第2部分は、ピアノの左手によるコンスタントなスケールにのってピアノの右手とトランペットが16分音符を中心とした旋律を交換しあう。この部分の中心音は、変ロ音から、変ホ音、変ト音、ロ音を経てニ音に変化していき、それに伴い旋律線もそれぞれの中心音に従った音階において展開して高潮して、トランペットのソロに到達し、これにピアノが「合いの手」を入れる形となり、最終的にはオルガンはト音上の長三和音、トランペットは嬰ト音に達して休止する。第3部分はピアノの短いカデンツァをへてピアノ低音部の執拗なオスティナートが始まりトランペットとピアノの右手によりさらに16分音符を中心としたラインがやり取りされて緊張を増し、トランペットとピアノの3連符によるユニゾンから、トランペットのハーモニック・グリッサンドを伴うクライマックスに達する。休止ののち序奏部分が再現したあと、Placare(なだめるように)が指定された徐々に積み重なる和音が少しずつ構成を変えながら、最後はホ音上の長三度と短三度を同時に含む8音からなる和音上で静かに曲を閉じる。