為了明天
曲のアイデアは太極拳(正確には楊名時太極拳)によっている。楊名時太極拳には二十四式という一連の動作があるが、平均律12音に律・呂の両音階を当てはめれば24になるというのが一曲の基本的なアイデアである。
もとより太極拳は時間軸上では自由である。決まった拍子もテンポもない。ただ、定められた所作を一連として行うと大体同じような長さに収まる。これは西洋音楽の原理とは対極にある。西洋音楽は等間隔のパルスを基準として拍子を持ち、多少の伸縮はあってもいわば「枠」にはまっている。したがって、もとよりこの曲は二十四式の「伴奏」でもなければ、同時演武を期待したものではない。
曲はテンポを一分間76拍に固定して、上述の24の所作を追い、かつ24の旋法を主にクラリネットとヴァイオリンが担って進行する。
他のパートはこれに別の調性空間からオブリガートを奏でていく。演奏時間は11分程度となる。
本作品は、Phidias Trio (Vn. 松岡麻衣子、Cl. 岩瀬龍太、Pf. 川村恵里佳)により2021年3月18日 東京オペラシティリサイタルホールにて
初演された。
SKU:
SMP-338-DL Digital download [PDF]
¥1,900
作曲者:
編成:
その他三重奏
使用楽器 |
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Clarinet in Bb |
Violin |
Piano |
スコア:
✔
パート譜:
✔
ページ数:
53
サンプルPDF:
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